@尿失禁とは? 自分の意志とは関係なく、尿が漏れ、社会生活に支障を及ぼしたり、衛生上の問題を引き起こすことを言います。
A 尿失禁の原因
これはお産を経験した女性によく現れる疾患です。お産は胎児によって直接、誨淫支持組織、尿道括約筋が損傷するだけでなく、ここに分布している運動及び知覚神経の損傷も齎すことによって二次的に骨盤筋肉が弱くなり、尿失禁が起こります。 このように、尿失禁は子供を産むことによって起こる自然的な現象でありますが
、多くの女性が病気だと考えているようです。 恥ずかしいからといって全ての尿失禁患者の内、25−30%ぐらいだけが治療を受けているので日常生活の上で沢山の女性がとても不便な生活を送っています。
B尿失禁のタイプ
・腹圧性尿失禁:くしゃみや咳、立ち上がった時、歩いている時、笑った時等に漏れるタイプ。中高年以降のお産を経験した女性に多い。
・切迫性尿失禁:トイレが近く、尿意を催してから トイレまで間に合わないタイプ。冷たい水に手を入れたとき尿が漏れてしまう状態。パーキンソン病や脳卒中のあとに多い。
・溢流性尿失禁:膀胱内に尿が充満し、残尿が多量みられ尿道からあふれ出すタイプ。
・老人の男性、骨盤手術、放射線の治療後に見られる。間違った治療では腎不全を起こすので 治療法には注意が必要。
C 尿失禁の治療法
・骨盤底筋群の訓練(体操)
・内服薬(膀胱の収縮をおさえる薬、括約筋を緊張させる薬) :切迫性尿失禁や尿失禁の量が少ない場合はこの方法が適応になります。
・経尿道的マクロプラステック注入療法 :皮膚を切る手術ではなく、尿道より膀胱鏡を用いて粘膜下にマクロプラステックを注入いたします。外来で治療可能であり治療時間はおよそ5〜10分です。治療後は痛みなくそのまま歩いて帰れます。尿漏れ量の減少はその日からすぐ見られます。外来で治療可能 。
・膀胱頸部つり上げ術 :糸や筋膜で膀胱の出口を膣から前方(お腹側)へ引き上げる手術。尿失禁が多い方にはしばしば行われますが、通常は入院が必要であり 尿閉 (尿が自分で出せなくなる合併症)もあります。